毎回同じような動画が続くが、なぜか見たくなるという不思議な魅力がある。スキンヘッドとサングラスの出で立ちで怖わそうな印象を与えるが、一人旅が嫌いで度々孤独、寂しさを感じたり、言動も柔らかでギャップを感じさせる所に凄く魅力を感じる。恐らく、お金持ちの子なので、育ちが良い雰囲気を感じ、どこか品を感じる。おちょこという彼女とのやりとりが毎回面白い。
「人間は自由の刑に処せられている」といったのはフランスの哲学者サルトルですが、このチャンネルはそんな自由を大いに持て余している若ハゲおじさんの日常を赤裸々に配信するVlog風の動画です。
配信者のおちょしはバイトを気が向くときだけやる39歳ほぼ無職、どこに行っても部屋に荷物が散乱するだらしなさ、公衆浴場の脱衣所や浴室にまでカメラを回したりする常識の無さ、子供部屋に住んでいながら高齢の親に金を渡していない親不孝さ(一時期は渡していたそうですが)、交際中の彼女に対して自分のワガママからくる暴言を吐く自己中心性、ケンタッキーで水だけ頼んで数時間居座るなどのずうずうしさ(笑)等々、正直なところあまり社会的に賞賛できる点がありません。
また、動画自体も実家でのだらだらした生活や、海外での数か月にわたる「逃避生活」、ふらっと行く国内旅行、原付で走り回るなど本当になんでもない日常を飾ることなくそのままにまとめたものであり、最初見た人はただの退屈な配信だと感じると思います。
しかしながら、彼にはなんとも言えない魅力があって、次の動画の投稿を楽しみにしている固定層が多くいます(私もその一人です)。事実、毎回の再生回数はコンスタントにチャンネル登録者数に近い再生数があります。また、海外でのライブ配信の際には同時視聴者数が1000人を超えることもありスーパーチャットも結構な額が投げ込まれます。
では、この不思議な魅力はどこからくるのか。私は、仕事に疲れた一般人が心の奥で渇望している自由気ままに生きる夢を画面を通して代理で実現してくれる「だらだらヒーロー」であり、良いところも悪いところもありのままに受け入れ自然体でいる「脱力した人間臭さ」にあると思います。
いまのこの世界は非常にハードモードであり、多くの人は長時間仕事をして生活をしなければならなく、プライベートでもSNSやネットニュースなどでほかの人と自分の生活を無意識に比べて精神的に肩ひじを張り続けなければいけません。そういうことが続くと緊張と疲労でゴムが伸びきった状態になり、ちょっとやそっとではリラックスして縮むことができなくなります。
現代人はそんな疲れ果てても弱気なところを見せることができない哀れな存在であり、誰しも1か月ぐらい何もしないでもいい生活をして心身ともにリフレッシュしてみたいと心の奥底で望んだことがあるでしょう。キラキラした生活を捨てて何もしないという贅沢を手に入れることができたらどんなにか楽か。ふとした瞬間に無意識に考えてしまうのではないでしょうか。
おちょしはそんな彼らの心のスキマにあるささやかな願望を具体的にやってみせてくれます。起きたいときに起き、だらだらと部屋の中で過ごし、気が向いたらさっと旅行に行き、都会の快適さのなかでちょっとした観光や飲食などを楽しみつつグダグダする。しかも、ほかのユーチューバーみたいにテンションを上げていろいろなところを巡ったりアクティビティを行ったりするでもなく、あくまでも自分に素直にできる範囲で気が向くことをする省エネ感で。
視聴者は彼の高望みしない(時々ハプニングが起こる)だらだら生活と、自分の欠点や孤独さに葛藤しつつも諦めて受け入れありのままの自分でいる人間臭さに社会に縛られない人間の本質を見てついつい見てしまうのだと思います。
また、ビジュアル的に頻繁にシャワーを浴び、毛も定期的に剃り、洗濯も行っているので意外に小奇麗であり不潔ではないのもポイントが高いと思います。それに、節約生活の中でいろいろなローカルな楽しみを見出しているのもちょっとした好奇心がそそられます。
そして、前述した社会性に難がありつつも、時折見せるやさしさや正直さなどの人の好さも垣間見えるので好感度も悪くはありません。
ただ、彼もほぼ40でありさすがに体力と気力の衰えは隠せなくなってきたように思います。約半年に及ぶ最近の海外逃避行では3~4か月目あたりから部屋周辺から動かないことが多くなり、出歩く動画も減ったので体力の低下を感じました。
また、友人の川坊主さんが最近3~4年前のキャンプを中心とした動画を再配信しているのですが、そこに映っているアラフォーなりたてのおちょしは生き生きとした表情でいろいろなことにチャレンジしたりおもしろ企画に巻き込まれたりしてとても楽しそうでした。昔はおちょしも今と同じだらだら人間だったとはいえ、それなりに人生を楽しんでいたのだなと思います。
それと比べると今のおちょしは出歩くことが減り、毎日の生活パターンが単調になってきており、それに合わせて動画もワンパターンになってきつつあるので人生の疲労感が隠せなくなったのだと思います。おちょしもそろそろ人生の次のステージに移るときなのかもしれません。
私の勝手な期待では相性が良い沖縄に住んでバイトしながら、ふらっと街巡りをしたり海外に行ったりするような緩くも自立した生活をしてほしいなぁと思っています。
○外こもり
○海外沈没
○実家パラサイト
○子供部屋おじさん
○貧乏旅行
向上心のカケラもないフリーターおじさん(39歳)が、定年退職しているであろう年齢の両親のいる実家で、パラサイト生活を送りながら、YouTubeの収益とウーバーイーツで貯めたお金で、東南アジア(主にタイ)で海外沈没生活したり、また日本にいる時は地元でのダラダラとした日常を垂れ流す動画など。
大した演出の編集もしておらず、特になんの盛り上がりどころもないのですが、ダラダラと気づけば30分動画を見てしまう変な中毒性があります。
ところどころ人間性の欠如や、また食べ方が汚いなどマイナスポイントはありますが、それらを含めてつまらないけど見てしまう変なYouTuberです。
無気力、ガラスのハート、ドケチ、フードコート大好き、汚部屋。まるで10代から20代前半のお金のない若者がするような旅をする人。それでも全く不快感はなく、むしろ可愛らしく見える。育ちがいいのと高学歴なのは間違いがなく、彼女のおちょこや友達の川坊主にモラハラ発言をしてはいても、声のトーンは常に優しく、決して感情的になることもなく穏やか。ただ単におぼっちゃまがそのままおじさんになってしまったのがうかがえる。旅先も同じ場所の繰り返しで特に見所や学ぶところはないものの、とにかく静かにゆっくり空気が流れるので不思議なことにヒーリングサウンドのような落ち着く動画を作ってくれている(本人にはそういう意図はないと思うが)。本人は自分は負け組と思っているようだが、実は日本一の勝ち組だと思う。旅から戻ると裕福な実家の子供部屋に綺麗な布団が用意されていて、次の日の時間も気にせず一晩中ネット見放題。気の向いた時に買い食いをし、たまにママのご飯を食べ、暇になったら旅行に行く。こんなパラダイスに住んでいるアラフォーはなかなかいない。ストレスだらけの毎日から逃避したい人にお勧めのユーチューバー。サングラスを取った目はパッチリ二重だし、高身長で体格もいいのでハゲの部分を除けば結構なイケメンでもある。
40歳近くにもなって
親のすねかじりなんて情けないと感じた。
部屋は汚いし、現代のド底辺ですね。
そう人間になりたくないと思うからこそのそんな人を見たいと思うチャンネル登録者数なのでしょう。
1人で海外行ってるところだけは評価します。